熱中症狂想曲
8月も最終週に入りました。
が、まだまだ暑い日が続きそうです。
テレビでも広報でも、呪文のように
「こまめな水分補給と適度な塩分補給を」
と繰り返し伝えています。
熱中症は命に関わる事ですから、気をつけなければいけないのは重々承知しています。
ですが、ただただ「水分、塩分」と、まるで洗脳するかのように言い続けるのには違和感を覚えます。
少し前まで、あれほど「マスク、手洗い、うがい」と言っていたのが嘘のようにパタリと言わなくなったのにも笑えますが。
結論から言いますと、熱中症の1番の予防策は、
「からだを冷やす(体温を下げる)事」
です。
当たり前ですよね?
決して
「水分を採る事」ではない、という事を再確認しておきましょう。
水分補給が重要、というのは汗で放出される分を補いましょう、という事であり、補給する水分自体でからだを冷やしましょう、と意味ではないのです。
ヒトは汗をかくことによって体内の熱を外に放出し、その汗が乾く時に気化熱で更に体温を下げる、という機能があります。
これは人類の歴史(生物の歴史)の中で得たものです。
しかし、冷たいものを日常的に摂取するようになったのは、冷蔵庫が普及したここ数十年のことであり、内臓の機能はそれに対応するほど進化してはいません。
ですから、汗もかかないのに冷たいものを採り続けたら、体温はさほど下がらず内臓に負担をかけ続ける事になります。
体内に水分が過剰に残れば浮腫みにもなります。
更に、その冷たいものがスポーツドリンクだったりしたら、
末は夏バテか糖尿病か、という事になりかねません。
冷房のなかに居続ければ自律神経の不調にも繋がります。
塩分補給に至っては、日本人は塩分補給過多であり、減塩するべき人がほとんどです。
高血圧で降圧剤を飲み、減塩味噌や醤油を使う一方で塩分タブレットを食べる、なんてもはやコントの世界です。
まずはしっかり汗をかく事。
時には外出して暑さにからだを馴らすのも必要です。
その上で、こまめに水分補給をし、元気に夏を乗り切って下さい。
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