事件は現場で起きてるが、膝痛は膝で起きてない
「2~3日前から膝が痛くて完全に伸ばせないんです。」
定期的に来院されている70代の女性からのご相談です。
年配の方の膝痛、というと、
「膝の軟骨がすり減って」
とか
「グルコサミン」
とか
「コンドロイチン」
なんてキーワードを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
しかし、
膝痛の方の多くは、膝(膝関節)自体の問題ではないのです。
膝関節は股関節と足関節(足首)の間にあり、股関節と膝関節、あるいは足関節と膝関節を繋ぐ筋肉や腱、靭帯のトラブルが膝痛として表れていることがほとんどです。
もちろん、アスリートなど日常的に膝に大きな衝撃が加わる方、先天的に障害があったり、怪我などがきっかけで膝関節が変形したりという方もいらっしゃいます。
しかし、そういう方は少数派です。
例え「軟骨がすり減る」といってもヤスリで削るような勢いで減るわけではありませんし、もしそうなってしまっていたら、外科的措置をしなければ残念ながら元には戻りません。
ワカメや麩を水で戻すわけじゃあるまいし、グルコサミンやコンドロイチンを摂取すれば軟骨が元通り、なんてありえません。
前記の患者さん。
太ももの内側にある内転筋と外側にある腸脛靭帯が固くなっていました。
それらと股関節や膝関節の調整を行うと、
「あ、膝が伸びた!裏側がベッドにくっついた」
と笑顔でお帰りになりました。
日常的に適度に使い、きちんとしたケアを行えば、こういったトラブルは未然に防げます。
手っ取り早く簡単に、はむしろ遠回りになってしまうこともありますので、くれぐれもお気をつけ下さい。
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