怖いのは人の心理
新型コロナウイルス感染拡大予防のための緊急事態宣言が全国に発令されて2週間が経ちました。しかし、終息の兆しは未だ全く見えません。
先日、ある総合病院の看護師長さんと話をする機会がありました。新型コロナウイルスを、医療現場の最前線にいる立場から見てどうとらえているか?とお聞きすると、間髪入れず、
「良くも悪くも、インフルエンザの一種だと思っている。」
という答えが返ってきました。
曰く、抗体や薬がないから致死率はインフルエンザに比べて高いものの、新型インフルエンザが猛威を奮った当時とそれほど大きな差はなく、乳幼児が死亡・重篤化していない事を考えるとむしろそれ以下かもしれない。
抗体や薬があるのに死亡者がいるインフルエンザの方が怖いとも言える。
基礎疾患がある高齢者はコロナに限らずどんな病気も危険だし、基礎疾患がなく高齢でもない人が重篤化する危険があるのはやはりどんな病気でも一緒。
一番怖いのは、毎日繰り返される報道で不安を募らせ、いきなり病院に来る人が院内感染を引き起こし、医療崩壊につながる事。あと、神経質になり過ぎて、誰もいなくてもマスクをしていないとその人を攻撃する人が現れる事。
と話してくれました。
確かに毎日、しかも1日中メディアで「今日感染した人は○○人、亡くなった人は○○人」と報道されれば、不安を持つなと言う方が無理な話です。
この記事を書いている現在、日本国内での感染者はクルーズ船の乗員・乗客を含めて12704人、死亡者は311人。致死率は2.44%です。
1%未満といわれるインフルエンザに比べたら遥かに高い数字ですが、感染したら即、死に至るというものでもありません。
重篤化した人の報道はされますが、症状の軽かった人については一切報道されません。
むしろ、その事が無自覚・無症状の感染者が出歩く危険性を高めてしまうのでは?と思ってしまいます。
「密閉していないから」と海や山に大挙して押しかけたり、「スーパーに買い物に行くのは禁止されていない」と家族総出で出掛けたり、ただ咳をしただけの人を攻撃したり、逆に一歩も外に出ず一日中テレビの番をして体調を崩したり。
そういった行動をとってしまう人の心理が一番怖い。
私も健康に関する仕事をしているし、父を肺炎で亡くしています。
気をつけなければならない事は重々承知しています。
しかし、メディアも自治体も、不安や恐怖を煽ったり、犯人探しのような発表・報道のしかたはしないでいただきたい。
こういう時だからこそしっかり動いて体力をつけ、体調を整える事を最優先し、コロナ騒動が収まったら思いっきり楽しみましょう。
人がいなくて体を動かせる場所はきっと身近にありますよ。
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